結婚指輪のデザインはお揃い?30%は別々です
結婚指輪を選ぶことは、結婚に関するイベントの中でも特別なことだと思います。それは、”今”購入したものが10年20年…と末永く形を変えずに残り続けるものは、結婚指輪と婚約指輪以外にはあまりないと思うからです。
その、末永く大切にしていきたい結婚指輪を探すときに、「結婚指輪のデザインはお揃い?それとも別々でも大丈夫?」と疑問に思うかもしれません。
特に近年では、それぞれの個性や考え方を尊重することも多くなってきており、結婚指輪の選び方も変わってきています。
ここでは、「お揃い」「別々」どちらにしても、お互いが納得したデザインを選べるようにご説明してきます。
私たちはジュエリーの職人です。キャリアも30年以上と、世間的にはベテランと言われる経歴だと思います。今でも毎日、様々なジュエリーを、様々素材、様々な製法で製作しています。
結婚指輪も数多く作ってきた実績があり、デザインについても「お揃い」「別々」様々なバリエーションを見てきました。
デザインについては、おふたりが納得することが最も大切だと考えていますが、結婚指輪を探されている「今」と「将来」では考え方が違うことがありますし、「完成時のデザイン」と「経年変化したデザイン」では雰囲気が変わることもあります。
結婚指輪は当然、綺麗な状態で販売されていて、その状態がずっと続くと思っている方も多いと思いますが、ほとんどそのようなケースはないです。
ジュエリーの職人として思う、結婚指輪の「お揃い」「別々」についてご説明していきます。
まずは統計についてですが、
- 結婚指輪のデザインをお揃いにするカップルは約70%
- 結婚指輪のデザインを別々にするカップルは約30%
となっています。
結婚指輪のデザインを「お揃い」にしたカップルの主な理由は、「結婚指輪は夫婦の証だから、お揃いにこだわった」「好みのデザインが同じだった」「そもそも別々にすると言う考えがなかった」などが多いです。
結婚指輪のデザインを「別々」にしたカップルの主な理由は、「好みのデザインが違う」「似合うデザインが違う」などが多いです。
やはり「お揃い」を選ぶカップルの方が多いですが、昔と比べて「別々」を選ぶカップルの割合は増加傾向にあり、これからも増え続けることが想像できます。
その理由として、
- 結婚指輪のデザインのバリエーションが増えた
- 結婚指輪のブランドが増えた
- 結婚指輪のオーダー方法が増えた
- お互いの個性を尊重するカップルが増えた
以上のことが主な理由として挙げられると思います。
歴史的に見ると、結婚指輪は女性だけのものという時代もあります。その後、お揃いが一般的になった時代もあります。結婚指輪の流れは、時代とともに変化しているので過去の価値観に縛られる必要もないのかもしれません。
統計、将来性を見ても、結婚指輪のデザインは「お揃い」「別々」はどちらにしても問題ないです。
最も大切なのは「おふたりの想い」です。
男性が「女性の好みを尊重してあげたい」と想う気持ちは素敵ですが、その結果、結婚指輪を将来身につけなくなってしまっては本末転倒です。
結婚指輪のデザインは「おふたりの想い」を大切にしてください。
どちらか片方の想いだけで決め過ぎてしまうと、将来後悔することになるかもしれないです。
お揃いのメリット
結婚指輪のデザインをお揃いにしたときのメリットは、なんといっても「お揃い感」「ペア感」です。
結婚指輪は、婚約指輪やファッションリングと違い「夫婦で身に着けるもの」です。「お揃い」を求める多くのカップルは、「結婚指輪はペアのものを身につけたい」と考えるものなんだと思います。
お揃いのデメリット
結婚指輪のデザインをお揃いにしたときのデリットは、「デザインの好みが違った」「指輪が似合わない」などの理由から、結婚指輪を身につけなくなってしまうことです。
例えば以下のようなデザインは「おふたりの想い」をしっかり確認してください。最初は良くても、次第に結婚指輪を身につけなくなっていくケースは少なくありません。
- ブランドのロゴが目立つところにある
- キャラクターモチーフのデザイン
- キュート過ぎるデザイン
- 結婚指輪を安さで選んでしまった
女性の「憧れ「好み」を優先し過ぎた場合(もちろんその逆もあります)、結婚指輪の安さばかりを優先してしまった場合など、「おふたりの想い」ではなくなってしまうことがあります。
別々のメリット
結婚指輪のデザインを別々にしたときのメリットは、「好みのデザインが叶った」「手に馴染む結婚指輪を選べた」などです。
お互いを尊重して結婚指輪を選んだため、それぞれが好みのデザインになります。好みのデザインなので、結婚指輪をしっかりと身につけることになります。
別々のデメリット
結婚指輪のデザインを別々にしたときのデメリットは、「やっぱりお揃いにしておけばよかった」ということです。
「別々」にしたことで後悔するのは圧倒的に女性の方が多く、「旦那さんと同じデザインにしておけばよかった」と感じる方がいます。
例えば、「女性がキュートなデザイン」「男性がシンプルなデザイン」の場合です。キュートなデザインは完成時が最も美しく、使用する期間とともに小キズができたり、くもったりするなどして、雰囲気が変わりやすいです。
シンプルなデザインであれば、経年変化を比較的感じづらいです。
それに、キュートなデザインは好みが変わってしまうことがありますが、シンプルであれば飽きることは珍しいです。
メリット・デメリットのまとめ
おふたりの意見が一致した場合、それば素敵ですね。
「好みが違う」と思った場合でも、実際は極端に違うカップルは珍しいです。些細な違いで、多くの場合は歩み寄れることが大半です。
オーダーメイドの場合だと、同じデザインでもより細かいこだわりを作ることが出来ます。部分的につや消し加工を施したり、同じデザインでも表面のテクスチャを変えたり自由度が高いです。
別々のデザインでも、「お揃い感」「ペア感」を作り出すことも可能です。
おふたりのデザインの好みが違う場合は、オーダーメイドを検討してみるのもいいと思います。
同じデザインの結婚指輪は、どちらかが似合わないと言うことは多いです。男性と女性では形や大きさが異なるため、似合うデザインが違うことは当然のことかです。
「好み」「似合うデザイン」といった問題も、多くの場合は歩み寄れます。既製品では難しいですが、オーダーメイドであれば柔軟に対応することが可能です。
同じデザインで幅違い
同じデザインでも幅が違うだけで印象がガラリと変わります。女性は細身を好む傾向がありますが、男性は細身が似合わないことが多いです。
太い指輪は素材の使用量が増えるため価格も高くなりますが、錬士ではリーズナブルな価格でお作りすることが可能です。
同じ世界観で形違い
男性はストレート。女性はV字デザイン。右上がりのひねりのデザインが共通になります。
V字デザインは指長効果があるなどのメリットがありますが、可愛らしい印象が強くなる傾向があります。可愛らしさはメリットでもありますが、デメリットに感じる方もいます。
形の好みは「これが好き!」という場合は少ないですが、「これは嫌!」はハッキリすることがあります。その場合は世界観を合わせるのもおすすめです。
同じフォルムでダイヤモンドで差別化
女性はダイヤモンドを好みますが、男性は約80%の方が石なしを選ぶと言われています。
例えば、女性がエタニティリングを結婚指輪に選ばれた場合でも、同じフォルム であればペア感があります。
素材を統一する
パッと見は全然違うデザインになりますが、使用している素材が同じです。
「お揃い感」「ペア感」にも個人差はあるので、おふたりの中でお揃い感を感じることが出来れば立派なペアリングだと思います。
好みが同じ
結婚指輪の「好み」が同じであれば、スムーズに結婚指輪を選ぶことができると思います。
結婚指輪選びを楽しんでください。
どちらかの「憧れ」「好み」を優先する
もちろん、どちらかの想いを優先することが、おふたりにとってベストな選択になることもあります。
しかし、強引にどちらかの想いで決めてしますと、将来身につけなくなったり、後悔する恐れがあります。
男性は女性と比べ、結婚指輪の関心が低い傾向があるのは事実で、「なんでもいい」と言う方は多いですが「なんでもよくない」というのが本音です。
末永く身につけるものなので、改めて「おふたりの想い」を確認してみてください。
好みが違う、似合うデザインが違う
「好み」「似合うデザインが違う」場合でも、多くの場合は歩み寄れます。
一見違うデザインに見えても、「お揃い感」「ペア感」を作ることは可能です。ふたりだけが共有している「お揃い感」「ペア感」は、お揃いのデザインのものよりも特別に感じると思います。
ぜひオーダーメイドも検討してみてください。昔は既製品よりも高かったですが、今は柔軟に対応してくるブランドが増えています。
極端に好みが違う
極端に好みが違うカップルは、お互いを尊重するのは日常だと思います。結婚指輪に限らず、あやゆる場面で違いがあるので、「お揃いのデザイン」である必要をそもそも感じていなかったりします。
いままで通りのおふたりを貫いてください。
錬士では、どなたでも安心して末永く身につけていける結婚指輪にこだわりお作りしています。
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錬士の結婚指輪について
職人の高齢化、職人の減少によって、「日本の技術」をお届けするのには、もう時間が限られています。これはジュエリーだけでなく、様々な業界にも言えることだと思います。
そんな中、私たちは少しでも多くの方に「日本の技術」をお届けしたいと考えました。
値段の高い、安いは関係なく、しっかりとした結婚指輪を届けたい。
それが私たちの想いです。
末永く愛用できる結婚指輪をお作りしています
錬士では、末永く愛用できる結婚指輪をお作りしています。デザインも大切ですが、特に強度・耐久性やつけ心地が重要です。
強度が低い指輪は簡単に変形してしまうことがありますし、つけ心地の悪い指輪は、いずれ着けなくなってしまうかもしれません。
しっかりとした指輪の基礎があってこそ、デザインが生きてきます。